L'Arc-en-Ciel「winter fall」は、BPM166・キーC#/Dbマイナーの楽曲です。ギター運指としては3半音下げチューニングでEマイナー形を弾くのが一般的で、開放弦を活かしたアルペジオが曲の骨格を作っています。バンドスコアが複数出版社から現行販売されているほか、イントロアルペジオを解説するギターレッスン記事やコード譜サイトも実在し、実際にギター・ベースを伴うバンド編成で演奏される曲であることが確認できます。この記事では、ギター(ken)のマルチエフェクター設定とマーシャル単体設定、ベース(tetsuya)のマルチエフェクター設定とアンプ(DI)単体設定を、判断基準つきでまとめました。 ※設定値はあくまで出発点です。数値そのものより、以降で示す耳での判断基準を優先して微調整してください。
目指す音の分解
- リズムギター(ken): イントロ・Aメロで曲を印象づける繊細なアルペジオを弾く役割。開放弦の響きを潰さず、粒立ちのはっきりした音色を保つのが理想です。
- リードギター(ken): サビ・間奏でアルペジオから一転してコード主体の厚みを出す役割。ギター1本の編成なので、静と動の切り替わりが音量・歪み量の差で明確に聴こえることが基準になります。
- ベース(tetsuya): C#/Dbマイナーの重心を支えながら、アルペジオの隙間を埋める滑らかな運びでAメロからサビへの高揚感を作る役割。粒立ちと粘りの両立が求められます。
- アルペジオの繊細さを損なわずにサビの厚みへ橋渡しすることを軸に、ミドルを削らず薄い歪みで冬の透明感を保つことが音作りの共通原則です。
①ギター:マルチエフェクター設定(GT-1000CORE / MS-3 / G6 / GE系など共通)
Guitar → コンプ(軽め) → ドライブ(薄め〜中程度) → アンプモデル(クリーン〜クランチ)
→ ブースター(リードのみ) → ディレイ → リバーブ → Amp Out
- アンプモデル設定: GAIN 30〜35%(イントロのアルペジオの粒立ちを潰さない上限)/ TREBLE 55%(開放弦の響きを保つ範囲)/ MIDDLE 55%(削らない方針、C#/Dbマイナーの翳りを保つ)/ BASS 35%(ベースと被らない上限)/ LEVELはボーカルの手前で止まる音量が基準
- ドライブブロック: TS系、GAIN 20〜25%、TONE 50%、LEVEL 45%。イントロの繊細なアルペジオを歪みで潰さず、サビでコードの粒が団子にならない上限まで上げるのが判断基準です
- ブースターブロック(リードのみ): クリーンブースト系、GAINは軽く+LEVELを+3〜4dB程度。サビ・間奏でアルペジオからコード主体へ切り替わる瞬間が、音圧差としてはっきり伝わる範囲に収めるのが判断基準です
- ディレイブロック: BPM166から算出すると、8分 = 60000÷166 = 361.45ms、付点8分 = 361.45×1.5 = 542.17ms。イントロ・Aメロのアルペジオは8分361.45msで音の粒を重ね、サビ・間奏の広がりには付点8分542.17msをかけます
- リバーブ方針: ホール系を浅めにMix 15%程度。アルペジオの一音一音の輪郭が滲まず、冬の透明感を保っているかを耳で確認するのが基準です
- パッチ対比表: kenの単独ギター編成のため、1人で両方を担当する場合(宅録・弾いてみた等)は下記パッチをセクションごとに切り替える運用が基本です
| 項目 | リズムパッチ(イントロ・Aメロ用) | リードパッチ(サビ・間奏用) |
|---|---|---|
| GAIN | 30% | 40% |
| ブースター | OFF | ON |
| ディレイMix | 8分/15% | 付点8分/25% |
| リバーブMix | 12% | 20% |
②ギター:マーシャルのみの場合(JCM900 / JCM2000 / DSL系)
- アンプ設定: GAIN 3(アルペジオの粒立ちを保つ下限〜サビで飽和しない上限)/ TREBLE 5(開放弦の響きを活かす範囲)/ MIDDLE 6(削らない)/ BASS 4(ベースと被らない上限)/ PRESENCE 5(耳当たりが刺さりすぎない上限)
- ピッキング強弱での展開の作り方: 単独ギター編成のため、イントロ・Aメロは指先に近い柔らかいタッチでアルペジオの粒を丁寧に出し、サビ・間奏にかけて強めのストロークに切り替えることで、繊細さから厚みへの展開をピッキングだけで表現するのが基本です
- 足りない機能への対処: マーシャル単体はディレイ・リバーブが無いため、付点8分542.17msの広がりを再現できる空間系ペダルを1台足すと、サビ・間奏の厚みが大きく変わります
③ベース:マルチエフェクター/プロセッサー設定(GT-1000CORE / MS-3 / GT-1B系など共通)
Bass → コンプ → ドライブ/EQ(基本OFF) → アンプモデル(DI+アンプブレンド)
→ Amp/DI Out
- コンプ設定: スレッショルドはイントロの静けさとサビの厚みの差が均一に聴こえる程度、レシオ4:1前後。アタック(粒立ち)を潰さない上限がコンプの掛けすぎを判断する基準です
- アンプモデル設定: GAIN 40%(サビでも音が暴れない上限)/ BASS 55%/ LOW-MID 50%(C#/Dbマイナーの重心を保つ方針)/ HIGH-MID 40%(アルペジオと被らない上限)/ TREBLE 30%(刺さらない範囲)/ LEVELはサビで厚みを一段上げる音量が基準。DI+アンプの比率はDI6:アンプ4を起点に、指弾き・ピック弾きどちらでもアタック感が残る範囲でアンプ側の色を混ぜるのが判断基準です
- ドライブ/EQブロック(使う場合のみ): 基本OFFですが、サビで厚みを足したい時のみ軽いドライブを薄くON。低音の輪郭を失わない上限まで下げるのが判断基準です
- 通常パッチ/サビパッチの対比表
| 項目 | 通常パッチ(イントロ・Aメロ) | サビパッチ(音圧を上げる場面) |
|---|---|---|
| コンプ量 | やや強め(粒立ち優先) | 軽め(音圧優先) |
| DI:アンプ比率 | 6:4 | 5:5 |
| ドライブ | OFF | 薄くON |
| LEVEL | 基準値 | +2〜3dB程度 |
④ベース:アンプ(DI)のみの場合(Ampeg SVT系)
- アンプ設定: GAIN 4(イントロで音が痩せない下限〜サビで暴れない上限)/ ULTRA LO 軽め(もたつかない範囲)/ ULTRA HI 軽め(硬くなりすぎない範囲)/ BASS 5/ MIDDLE 5(削らない)/ TREBLE 4(刺さらない範囲)
- 指弾き/ピック弾きでの展開の作り方: イントロ・Aメロは指弾きで滑らかにアルペジオの隙間を埋め、サビでピック弾き寄りの明瞭なアタックに切り替えると、繊細さから厚みへの展開がはっきり強調できます
- 足りない機能への対処: アンプ単体はコンプの細かい調整ができないため、イントロ〜サビの強弱差を均す外部コンプペダルを1台足すと音の安定感が増します
セクション別の組み立て
- イントロ: リズムギター(ken)が開放弦を活かしたアルペジオで曲の顔を提示し、ベース(tetsuya)は指弾きで静かに音を重ねます
- Aメロ: ギターのゲインを抑えめにし、ベースのコンプはやや強めにして粒立ちを揃え、アルペジオの繊細さを損なわない音量に収めます
- Bメロ: サビに向けてギターのディレイ・リバーブを少しずつ深くし、ベースのコンプも軽めに移行して厚みの上昇を準備します
- サビ: ギターはリードパッチに切り替えブースターと付点8分542.17msのディレイをONにし、ベースはサビパッチで厚みを最大化します
- 間奏: kenがブースターとディレイを保ったままコード主体のフレーズで前に抜け、ベースは通常パッチに戻して隙間を作ります
- ラスサビ〜アウトロ: 音量・エフェクトともにこの曲で最も深い設定を維持しつつ、アルペジオの透明感を最後まで保ちます
まとめ
- BPM166のディレイ基準値は8分361.45ms・付点8分542.17msです。サビ・間奏の厚みには付点8分を、イントロ・Aメロのアルペジオには8分を薄くかけるのがコツです
- kenの単独ギター編成のため、宅録・弾いてみたではリズム/リードのパッチ切り替えでセクションごとの役割を表現します
- ベースは通常パッチとサビパッチでコンプ量とDI:アンプ比率を切り替え、C#/Dbマイナーの重心を保ったままアルペジオとサビの厚みを両立させます
- ギター運指は3半音下げチューニングでEマイナー形を弾くのが一般的なので、開放弦の響きを活かせるかどうかがこの曲の音作りの最大のポイントです
- 次回は同アーティストの別の代表曲(READY STEADY GOなど)の音作りも解説予定です
※この設定は実機検証前のドラフトです
設定値は出発点です。数値より耳での判断基準を優先して調整してください。
試聴シミュレーター
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DELAYはこの曲のBPM(166)から計算した8分音符の値を初期反映しています。GAIN/TREBLE/MIDDLE/BASSは一般的な目安値です。曲ごとの正確な設定値・判断基準は本文の①〜④セクションを確認してください。実録音ではなくWeb Audio APIによる合成音源です(NOTICE.md参照)。