マカロニえんぴつ「ワンドリンク別」は、BPM118・キーFメジャーの楽曲です。2015年配信の楽曲で、公式バンドスコアにもボーカル/コーラス/オルガン/エレキギター2本/エレキベース/ドラムという編成が明記される、実在のバンド演奏を前提とした定番曲です。イントロからポップでキャッチーな展開が続くバンドナンバーとして知られ、ギター・ドラム・ベースそれぞれの弾いてみた動画も豊富に実在します。バンドスコアには一般的な「Key.」表記ではなく「Organ」と明記されるほど、鍵盤の音色が固有の存在感を持つ楽曲です。マカロニえんぴつはギター(はっとり・田辺由明)、ベース(高野賢也)、キーボード(長谷川大喜)の実在4人編成バンドで、この記事ではギター2本のマルチエフェクター設定とマーシャル単体設定、ベース(高野賢也)の設定、そして曲を支えるキーボード(長谷川大喜)の設定を判断基準つきでまとめました。 ※設定値はあくまで出発点です。数値そのものより、以降で示す耳での判断基準を優先して微調整してください。
目指す音の分解
- リズムギター(はっとり): Aメロ・Bメロでオルガンと絡むポップなカッティングを刻む役割。歪みは薄く、キャッチーさを支える歯切れが理想です。
- リードギター(田辺由明): サビ・間奏でオルガンに呼応するフレーズを添える役割。ギター2本編成なので、リズムとリードが同時に鳴る前提でお互いの帯域を譲り合うのが基準になります。
- ベース(高野賢也): 曲全体を通してポップな8分主体のラインで低音の土台を支える役割。走らず粒が潰れない安定感が求められます。
- キーボード(長谷川大喜): 曲を通してオルガンの音色で温かみと厚みを加える役割。伴奏に埋もれず、独立して聴こえる粒立ちの良さが理想です。
- オルガンの温かみを軸に据えながら、2本のギターとベースがそれぞれの役割を譲り合ってポップな輪郭をぼやけさせないのがこの曲の音作りの軸です。
①ギター:マルチエフェクター設定(GT-1000CORE / MS-3 / G6 / GE系など共通)
Guitar → コンプ(軽め) → ドライブ(薄め) → アンプモデル(クリーン〜クランチ)
→ ブースター(リードのみ) → ディレイ → リバーブ → Amp Out
- アンプモデル設定: GAIN 25〜30%(オルガンの響きが濁らない上限)/ TREBLE 55%(耳に刺さらない範囲)/ MIDDLE 50%(削らない方針)/ BASS 35%(ベース・オルガンの低域と被らない上限)/ LEVELはオルガンより一段控えめな音量が基準
- ドライブブロック: TS系、GAIN 15〜20%、TONE 50%、LEVEL 50%。歪みがオルガンとの音程感を濁らせない上限が判断基準です
- ブースターブロック(リードのみ): クリーンブースト系、GAINは上げずLEVELのみ+2dB程度。間奏のフレーズがオルガンを食わない範囲に収めるのが判断基準です
- ディレイブロック: BPM118から算出すると、8分 = 60000÷118 = 約508.5ms、付点8分 = 508.5×1.5 = 約762.7ms。リズムには8分508.5msを薄くタップし、間奏のフレーズには付点8分762.7msで余韻を持たせます
- リバーブ方針: プレート系を浅めにMix 15%程度。残響がオルガンの粒立ちを飲み込み始めたら深すぎるサインです
- パッチ対比表: マカロニえんぴつはギター2本編成(はっとり・田辺由明)のため、バンドで2人ギターがいる場合はギター1(はっとり)を曲を通してリズム担当、ギター2(田辺由明)を曲を通してリード担当という役割固定で同時運用します。1人で両方を担当する場合(宅録・弾いてみた等)は下記パッチをセクションごとに切り替える運用が基本です
| 項目 | リズムパッチ(ギター1用/Aメロ・Bメロ) | リードパッチ(ギター2用/サビ・間奏) |
|---|---|---|
| GAIN | 25% | 35% |
| ブースター | OFF | ON |
| ディレイMix | 8分/8% | 付点8分/16% |
| リバーブMix | 12% | 18% |
②ギター:マーシャルのみの場合(JCM900 / JCM2000 / DSL系)
- アンプ設定: GAIN 3(オルガンの響きが濁らない上限)/ TREBLE 5(耳に刺さらない範囲)/ MIDDLE 6(削らない)/ BASS 4(ベース・オルガンと被らない上限)/ PRESENCE 4(硬くなりすぎない上限)
- ピッキング強弱での展開の作り方: Aメロ・Bメロは指先で軽くカッティングしてオルガンとの一体感を出し、サビ・間奏では弾き込みを強めてフレーズを前に出すのが基本です
- 足りない機能への対処: マーシャル単体はディレイ・リバーブが無いため、付点8分762.7msの余韻を再現できる空間系ペダルを1台足すと、間奏の広がりが大きく変わります
③ベース:マルチエフェクター/プロセッサー設定(GT-1000CORE / MS-3 / GT-1B系など共通)
Bass → コンプ → ドライブ/EQ(基本OFF) → アンプモデル(DI+アンプブレンド)
→ Amp/DI Out
- コンプ設定: スレッショルドは8分の粒が均一に聴こえる程度、レシオ3:1前後。アタック(粒立ち)を潰さない上限がコンプの掛けすぎを判断する基準です
- アンプモデル設定: GAIN 35%(ポップなラインでも音が痩せない上限)/ BASS 55%/ LOW-MID 50%(削らない方針)/ HIGH-MID 40%(オルガンと被らない上限)/ TREBLE 25%(刺さらない範囲)/ LEVELは曲全体を通して一定の音量が基準。DI+アンプの比率はDI7:アンプ3を起点に、8分のアタック感が残る範囲でアンプ側の色を混ぜるのが判断基準です
- ドライブ/EQブロック(使う場合のみ): 基本OFF。サビでほんの少しだけ厚みを足したい時のみ軽くON。低音の輪郭を失わない上限まで下げるのが判断基準です
- 通常パッチ/サビパッチの対比表
| 項目 | 通常パッチ(Aメロ・Bメロ) | サビパッチ(音圧を上げる場面) |
|---|---|---|
| コンプ量 | やや強め(粒立ち優先) | 軽め(音圧優先) |
| DI:アンプ比率 | 7:3 | 6:4 |
| ドライブ | OFF | ごく薄くON |
| LEVEL | 基準値 | +1〜2dB程度 |
④ベース:アンプ(DI)のみの場合(Ampeg SVT系)
- アンプ設定: GAIN 4(ポップなラインでも音が痩せない下限〜サビで暴れない上限)/ ULTRA LO 軽め(もたつかない範囲)/ ULTRA HI 軽め(硬くなりすぎない範囲)/ BASS 5/ MIDDLE 5(削らない)/ TREBLE 3(刺さらない範囲)
- 指弾き/ピック弾きでの展開の作り方: 曲を通して指弾きで丸みのあるグルーヴを保ち、サビでほんの少しピック寄りの弾き方に近づけると音圧差がはっきり作れます
- 足りない機能への対処: アンプ単体はコンプの細かい調整ができないため、8分の粒立ちを均す外部コンプペダルを1台足すと安定感が増します
⑤キーボード/シンセ音作り
- 音色カテゴリ: アナログオルガン系を軸に、曲全体を通して温かみのある音色を選びます。曲を貫く音色として伴奏に埋もれず独立して聴こえるかが選定の判断基準です(公式バンドスコアでも一般的な「Key.」ではなく「Organ」と固有名で表記されるほど、音色そのものが曲の特徴になっているパートです)。原曲のクレジットは特定音源名を明言していないため、系統名での選定にとどめるのが実践的です
- EQ方針: 300〜500Hz付近をギター・ベースと被らない範囲でわずかにカット、2〜4kHz付近はオルガンの粒立ちを活かす方向でわずかに持ち上げます。バンド全体で音の隙間があるかを耳で確認しながら削る/持ち上げるのが基準です
- 空間系: BPM118から8分508.5ms・付点8分762.7ms。オルガンには8分508.5msを薄くMixして温かみを保ち、サビでは付点8分762.7msで少し広がりを足します
- セクションごとの運用: イントロはオルガンの温かみを主役に音量を上げ、Aメロ・Bメロは歌の伴奏に回って音量を絞り、サビでは歌と重ならない高域を選んで存在感を保ちます。間奏は再びオルガンを前に出し、曲全体のポップな温かみを途切れさせないようにします
セクション別の組み立て
- イントロ: キーボード(長谷川大喜)のオルガンの温かみを主役に、ギター(はっとり)はリズムパッチで音量を抑えて静かな気配だけを作ります
- Aメロ: 歌とオルガンの音色を邪魔しないようリズムギターは音量を絞り、ベース(高野賢也)は指弾きでポップなラインの粒立ちを整えます
- Bメロ: サビに向けディレイMixとリバーブを少しずつ深くし、ベースのコンプもやや軽めに移行して音圧の上昇を準備します
- サビ: リードギター(田辺由明)はブースターと付点8分762.7msのディレイをONにし、ベースはサビパッチで音圧を少し上げ、キーボードも音量を足してポップな高揚感を表現します
- 間奏: リードギターとキーボードのオルガンを対等に鳴らし、互いの余白を潰さないよう音量バランスを耳で確認します
- ラスサビ〜アウトロ: 音量・エフェクトともにこの曲で最も開放的な設定を維持しつつ、オルガンの温かみを最後まで保ったまま着地します
まとめ
- BPM118のディレイ基準値は8分508.5ms・付点8分762.7msです
- ギター2本編成(はっとり・田辺由明)のバンドではリズム/リードの役割固定、宅録ではパッチ切り替えで運用します
- オルガンの温かみを軸に据え、ポップな高揚感を保ったまま各パートの輪郭をはっきりさせるのがこの曲最大の判断基準です
- キーボードは特定音源名を決め打ちせず、アナログオルガン系の系統名で音色を選ぶのが実践的です
- 次回は同アーティストの別の代表曲の音作りも解説予定です
※この設定は実機検証前のドラフトです
設定値は出発点です。数値より耳での判断基準を優先して調整してください。
試聴シミュレーター
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DELAYはこの曲のBPM(118)から計算した8分音符の値を初期反映しています。GAIN/TREBLE/MIDDLE/BASSは一般的な目安値です。曲ごとの正確な設定値・判断基準は本文の①〜④セクションを確認してください。実録音ではなくWeb Audio APIによる合成音源です(NOTICE.md参照)。