嵐「Love so sweet」はBPM139、キーB(メジャー)の弾むようなポップロック曲です。嵐自身はメンバーが楽器を演奏しないアイドルグループですが、長年ツアーに帯同する実名の雇われバックバンド「マウントブラスト」が宍倉聖悟・江渡大悟という実在の2人ギタリストを含む編成で生演奏を行っており、ギターでの弾き方解説記事・コード譜も豊富に存在する定番曲です。イントロのハイハットとウィンドチャイム、そしてきらめくキーボードの音色が印象的な曲としても知られています。この記事では2本ギター+キーボードのバンドサウンドを再現するための設定値と判断基準をまとめました。 ※設定値はあくまで出発点です。数値そのものより、以降で示す耳での判断基準を優先して微調整してください。
目指す音の分解
- リズムギター: Aメロ・Bメロ・サビを通してカッティングで曲を弾ませる役割。歪みは軽めに留め、粒立ちのはっきりしたエッジ感が理想です。
- リードギター: イントロ・間奏でフレーズを彩る役割。歪みを増やすのではなく、ブーストで前に出す形で輪郭を保ちます。
- ベース: ルートを軸に8分でしっかり刻み、曲全体を弾ませる役割。粒立ちを保ちながらサビでわずかに前に出ます。
- キーボード: イントロのきらめくシンセ/キーボードの音色が曲の顔となる役割です。ハイハットやウィンドチャイムと合わさって「恋が始まる瞬間」を演出する浮遊感が理想です。
- バンドで2人ギターがいる場合: マウントブラストの宍倉聖悟・江渡大悟という実在の2人ギター編成であり、ギター1は曲を通してリズム担当、ギター2は曲を通してリード担当という役割固定で2本を同時に鳴らします。
- 1人で両方を担当する場合(宅録・弾いてみた等): セクションごとにリズム/リードのパッチを切り替えて同じ分解を1人で再現します。
- 明るく弾むエッジ感と、イントロのきらめくキーボードの浮遊感を両立させるのがこの曲の音作りの核心です。
①ギター:マルチエフェクター設定(GT-1000CORE / MS-3 / G6 / GE系など共通)
Guitar → コンプ(軽め) → ドライブ(薄め) → アンプモデル(クリーン〜薄クランチ)
→ ブースター(リードのみON) → ディレイ → リバーブ → Amp Out
- アンプモデル設定: GAIN 25〜30%(コードの分離感が残る上限)/ TREBLE 55〜60%(エッジを出しつつ耳に刺さらない範囲)/ MIDDLE 50%(削らない方針)/ BASS 40%(ベース・キーボードの低域と被らない上限)/ LEVELは歌を邪魔しない音量が基準
- ドライブブロック: TS系、GAIN 15〜20%、TONE 55%、LEVEL 55%。「歪んでいる」と感じるより「エッジが立っている」と感じる程度に留めるのが判断基準で、これを超えると明るいポップさが重く鈍ります
- ブースターブロック(リードのみ): クリーンブースト系、GAINは上げずLEVELのみ+3dB程度。歪み量を増やさず音量と輪郭だけを前に出すのが目的で、ゲインが上がったと感じたらやり過ぎです
- ディレイブロック: BPM139から算出すると、8分 = 60000÷139 ≒ 432ms、付点8分 = 432×1.5 ≒ 648ms。リズムは8分432msを薄くタップし、リードはイントロ・間奏のフレーズで付点8分648msを軽く重ねて余韻を作ります
- リバーブ方針: ルーム系を薄めにMix 30%程度。原曲の明るくドライな質感を崩さないよう、深すぎるホール系は避けます
- パッチ対比表: バンドで2人ギターがいる場合は、ギター1・ギター2がそれぞれ下記のパッチを曲を通して同時に鳴らし続けます。1人で両方を担当する場合は、この2パッチをセクションごとに切り替えて使ってください
| 項目 | リズムパッチ(ギター1/宍倉用) | リードパッチ(ギター2/江渡用) |
|---|---|---|
| GAIN | 25% | 28% |
| ブースター | OFF | ON |
| ディレイMix | 8分/10% | 付点8分/20% |
| リバーブMix | 30% | 35% |
②ギター:マーシャルのみの場合(JCM900 / JCM2000 / DSL系)
- アンプ設定: GAIN 2〜3(分離感が残る上限)/ TREBLE 6(エッジを出す範囲)/ MIDDLE 5(削らない)/ BASS 4(ベース・キーボードと被らない上限)/ PRESENCE 4〜5(耳当たりが硬くならない上限)
- ピッキング強弱での展開: Aメロ・Bメロは手元を軽く絞ってタイトに、サビ・間奏は強めに弾き込んでカッティング/フレーズの輪郭を前に出すのが基本です
- 足りない機能への対処: マーシャル単体はディレイ・リバーブが無いため、付点8分648msを再現できる空間系ペダルを1台足すと、イントロ・間奏のフレーズの余韻が大きく変わります
③ベース:マルチエフェクター/プロセッサー設定(GT-1000CORE / MS-3 / GT-1B系など共通)
Bass → コンプ → ドライブ/EQ(基本OFF) → アンプモデル(DI+アンプブレンド)
→ Amp/DI Out
- コンプ設定: スレッショルドは指弾き・ピック弾きどちらでも粒が揃う程度、レシオ3:1前後。アタック(粒立ち)を潰さない上限がコンプの掛けすぎを判断する基準です
- アンプモデル設定: GAIN 35%(丸くなりすぎない上限)/ BASS 50%/ LOW-MID 50%(削らない方針)/ HIGH-MID 40%(ギター・キーボードと被らない上限)/ TREBLE 35%(刺さらない範囲)/ LEVELは歌を邪魔しない音量が基準。DI+アンプの比率はDI7:アンプ3を起点に、指弾きのアタック感が残る範囲で耳で微調整します
- ドライブ/EQブロック(使う場合のみ): 基本OFFですが、サビでわずかに厚みを足したい時のみ軽いドライブを薄くON。低音の輪郭を失わない上限まで下げるのが判断基準です
- 通常パッチ/サビパッチの対比表
| 項目 | 通常パッチ | サビパッチ(音圧を上げる場面) |
|---|---|---|
| コンプ量 | 軽め(粒立ち優先) | やや強め(音圧優先) |
| DI:アンプ比率 | 7:3 | 6:4 |
| ドライブ | OFF | 薄くON |
| LEVEL | 基準値 | +1〜2dB程度 |
④ベース:アンプ(DI)のみの場合(Ampeg SVT系)
- アンプ設定: GAIN 3(音が割れない上限)/ ULTRA LO 軽め(団子にならない範囲)/ ULTRA HI OFF(硬くなりすぎない)/ BASS 5/ MIDDLE 5(削らない)/ TREBLE 3〜4(刺さらない範囲)
- 指弾き/ピック弾きでの展開: Aメロ・Bメロは指弾きで曲を弾ませ、サビでピックに持ち替えて音圧とアタックを足す使い分けが基本です
- 足りない機能への対処: アンプ単体はコンプの細かい調整ができないため、粒立ちを均す外部コンプペダルを1台足すと通常/サビの差が安定します
⑤キーボード/シンセ音作り
- 音色カテゴリ: きらめくベル系/アナログシンセパッド系。イントロで単独でも「この曲だ」と分かるほど独立して聴こえるかが選定の判断基準です
- EQ方針: 250〜500Hz付近をギター・ベースと被らない範囲でわずかにカットし、高域のきらめき成分は残します。バンド全体で音の隙間があるかを耳で確認しながら削るのが基準です
- 空間系: BPM139から8分432ms・付点8分648ms。イントロのきらめきフレーズには付点8分648msを薄くMixして浮遊感を出し、サビの伴奏部分はディレイを絞ってコード感を優先します
- セクションごとの運用: イントロはきらめき音色を主役に音量を上げ、Aメロ・Bメロは伴奏に回って音量を絞り、サビ・間奏は再びハイハット/ウィンドチャイムと絡めて明るさを強調します
セクション別の組み立て
- イントロ: キーボードのきらめき音色を主役に、ギターはリズムパッチで音量を抑えて土台を作ります
- Aメロ: ボーカルを邪魔しないようリズムパッチのゲインを絞り、ベースは8分で安定して刻みます
- Bメロ: サビに向けディレイMixとベースの密度を少しずつ上げ、弾む感覚を作ります
- サビ: リードパッチに切り替えブースターと付点8分648msのディレイを軽く重ね、ベースはサビパッチで音圧を上げ、キーボードもきらめき音色を前に出して曲の顔を強調します
- 間奏: リードギターのフレーズとキーボードのきらめきを絡ませ、明るいドライ寄りのリバーブで余韻を残します
- アウトロ: 音数を減らし、ディレイとリバーブの余韻だけを残して明るく着地します
まとめ
- BPM139のディレイ基準値は8分432ms・付点8分648msです
- マウントブラストの宍倉聖悟・江渡大悟という実在2人ギター編成のため、バンドは2本同時運用、1人なら切り替え運用で対応します
- イントロのきらめくキーボード音色を主役として扱うのがこの曲最大の判断基準です
- 次回は同じ嵐の他曲の音作りも解説予定です
※この設定は実機検証前のドラフトです
設定値は出発点です。数値より耳での判断基準を優先して調整してください。
試聴シミュレーター
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DELAYはこの曲のBPM(139)から計算した8分音符の値を初期反映しています。GAIN/TREBLE/MIDDLE/BASSは一般的な目安値です。曲ごとの正確な設定値・判断基準は本文の①〜④セクションを確認してください。実録音ではなくWeb Audio APIによる合成音源です(NOTICE.md参照)。