GLAY「Winter, again」は、BPM114・キーBマイナー(ロ短調)の楽曲です。1999年発売の16thシングルで、同年の幕張メッセ20万人ライブを含む長年のツアーで定番曲として演奏され続けている代表曲でもあります。原曲はTakuro/Hisashiの2本ギター・Jiro(ベース)・ドラムによる正規のフルバンド編成で、ギター・ベースそれぞれの弾いてみた動画やバンドスコアも実在するバンドアレンジです。この記事では、ギター・ベースそれぞれのマルチエフェクター設定とマーシャル(アンプ単体)設定の両方を、判断基準つきでまとめました。 ※設定値はあくまで出発点です。数値そのものより、以降で示す耳での判断基準を優先して微調整してください。
目指す音の分解
- リズムギター(Takuro): イントロからサビまで曲を貫くカッティング/コードストロークの役割。冬らしい硬質な輪郭を保ちつつ、歌の邪魔をしない厚みが理想です。
- リードギター(Hisashi): 間奏やサビ後半での単音フレーズ・オブリガードを担う役割。疾走感を殺さずに前へ抜ける存在感が基準になります。
- ベース(Jiro): 8ビートを終始キープしながら、サビでの音圧の押し上げを支える土台役。走りすぎず、輪郭のはっきりした粒立ちが求められます。
- BPM114のミドルアップな疾走感を保ちながら、ミドルを削らずコードの輪郭をはっきり保つことが音作りの軸です。
① ギター:マルチエフェクター設定(GT-1000CORE / MS-3 / G6 / GE系など共通)
Guitar → コンプ(軽め) → ドライブ → アンプモデル(クランチ〜ハイゲイン)
→ ブースター(リードのみ) → ディレイ → リバーブ → Amp Out
- アンプモデル設定: GAIN 45〜55%(サビでコードが団子にならない上限)/ TREBLE 55%(冬らしい硬質な輪郭を保つ範囲)/ MIDDLE 55%(削らない方針)/ BASS 35%(ベースと被らない上限)/ LEVELはボーカルの手前で止まる音量が基準
- ドライブブロック: TS系、GAIN 35〜40%、TONE 50%、LEVEL 45%。カッティングの粒立ちが潰れず、コードの輪郭がそのまま聴き取れる上限まで下げるのが判断基準です
- ブースターブロック(リードのみ): クリーンブースト系、GAINは軽く+LEVELを+3dB程度。間奏・サビ後半のリードフレーズが8ビートの疾走感を殺さずに前へ抜ける範囲に収めるのが判断基準です
- ディレイブロック: BPM114から算出すると、8分 = 60000÷114 = 約526.32ms、付点8分 = 526.32×1.5 = 約789.47ms。間奏のリードは付点8分789.47msで広がりを作り、リズムは8分526.32msを薄くかけて曲のミドルアップな推進力を保ちます
- リバーブ方針: ルーム〜プレート系を浅めにMix 15〜20%程度。冬の硬質な質感がぼやけて聴こえたら深すぎるサインです
- パッチ対比表: バンドで実在する2人ギター編成のため、Takuroは曲を通してリズム担当、Hisashiは曲を通してリード担当という役割固定の2本同時運用が前提です
| 項目 | リズムパッチ(Takuro用) | リードパッチ(Hisashi用) |
|---|---|---|
| GAIN | 45% | 55% |
| ブースター | OFF | ON |
| ディレイMix | 8分/10% | 付点8分/20% |
| リバーブMix | 15% | 20% |
② ギター:マーシャルのみの場合(JCM900 / JCM2000 / DSL系)
- アンプ設定: GAIN 5〜6(カッティングが痩せない下限〜サビで団子にならない上限)/ TREBLE 6(硬質な輪郭を保つ範囲)/ MIDDLE 6(削らない)/ BASS 4(ベースと被らない上限)/ PRESENCE 5(耳当たりが刺さりすぎない上限)
- 展開の作り方: バンドで2人いる場合は、Takuro用アンプはピッキングを一定の強さでカッティングに徹し、Hisashi用アンプは間奏・サビ後半でピッキングを強めて前に出す、という2台別運用が基本です。1人で両方を担当する宅録・弾いてみたの場合は、Aメロ・Bメロは均一なカッティングでリズムを刻み、間奏・サビ後半にかけて弾き込みを強める切り替えで役割を表現してください
- 足りない機能への対処: マーシャル単体はディレイ・リバーブが無いため、付点8分789.47msの広がりを再現できる空間系ペダルを1台足すと、間奏のリードフレーズの抜けが大きく変わります
③ ベース:マルチエフェクター/プロセッサー設定(GT-1000CORE / MS-3 / GT-1B系など共通)
Bass → コンプ → ドライブ/EQ(基本OFF) → アンプモデル(DI+アンプブレンド)
→ Amp/DI Out
- コンプ設定: スレッショルドは8分のアタックが均一に聴こえる程度、レシオ4:1前後。8ビートを刻み続ける中でも、アタック(粒立ち)を潰さない上限がコンプの掛けすぎを判断する基準です
- アンプモデル設定: GAIN 50%(サビでも音が暴れない上限)/ BASS 55%/ LOW-MID 45%(削らない方針)/ HIGH-MID 45%(ギターと被らない上限)/ TREBLE 30%(刺さらない範囲)/ LEVELはサビで音圧を一段上げる音量が基準。DI+アンプの比率はDI6:アンプ4を起点に、指弾き・ピック弾きどちらでもアタック感が残る範囲でアンプ側の色を混ぜるのが判断基準です
- ドライブ/EQブロック(使う場合のみ): 基本OFFですが、サビで厚みを足したい時のみ軽いドライブを薄くON。低音の輪郭を失わない上限まで下げるのが判断基準です
- 通常パッチ/サビパッチの対比表
| 項目 | 通常パッチ(イントロ・Aメロ・Bメロ) | サビパッチ(音圧を上げる場面) |
|---|---|---|
| コンプ量 | やや強め(粒立ち優先) | 軽め(音圧優先) |
| DI:アンプ比率 | 6:4 | 5:5 |
| ドライブ | OFF | 薄くON |
| LEVEL | 基準値 | +2〜3dB程度 |
④ ベース:アンプ(DI)のみの場合(Ampeg SVT系)
- アンプ設定: GAIN 4〜5(Aメロで音が痩せない下限〜サビで暴れない上限)/ ULTRA LO 軽め(もたつかない範囲)/ ULTRA HI 軽め(硬くなりすぎない範囲)/ BASS 5/ MIDDLE 5(削らない)/ TREBLE 4(刺さらない範囲)
- 指弾き/ピック弾きでの展開の作り方: イントロ・Aメロは指弾きで輪郭を保ちながら8ビートを刻み、サビでピック弾き寄りの明瞭なアタックに切り替えると、曲の疾走感がはっきり強調できます
- 足りない機能への対処: アンプ単体はコンプの細かい調整ができないため、8ビートの粒立ちを均す外部コンプペダルを1台足すと音の安定感が増します
セクション別の組み立て
- イントロ: リズムギター(Takuro)がカッティングで曲の輪郭を提示し、ベースは8ビートで淡々と土台を作ります
- Aメロ: ギターのゲインを抑えめにし、ベースのコンプはやや強めにして粒立ちを揃え、歌を邪魔しない範囲に音量を収めます
- Bメロ: サビに向けてギターのディレイ・リバーブを少しずつ深くし、ベースのコンプも軽めに移行して音圧の上昇を準備します
- サビ: リズムギターはコード感を厚くし、ベースはサビパッチで音圧を上げ、8ビートの推進力を最大化します
- 間奏: リードギター(Hisashi)がブースターと付点8分789.47msのディレイをONにし、単音フレーズで前に抜けます。ベースは通常パッチに戻して隙間を作ります
- ラスサビ〜アウトロ: 音量・エフェクトともにこの曲で最も深い設定を維持しつつ、リズムギターとベースの疾走感を保ったまま締めくくります
まとめ
- BPM114のディレイ基準値は8分526.32ms・付点8分789.47msです。間奏のリードには付点8分を、リズムギターは8分寄りを薄くかけるのがコツです
- 実在する2人ギター編成(Takuro=リズム/Hisashi=リード)のため、バンドで演奏する場合は役割固定の2台同時運用、宅録では同じ設定をセクションごとに切り替える運用になります
- ベースは通常パッチとサビパッチでコンプ量とDI:アンプ比率を切り替え、8ビートの疾走感と音圧の上下を両立させます
- 次回は同アーティストの別の代表曲(SOUL LOVE、誘惑)の音作りも解説予定です
※この設定は実機検証前のドラフトです
設定値は出発点です。数値より耳での判断基準を優先して調整してください。