アイナ・ジ・エンド「革命道中」はBPM93(体感は倍テンポの186に近いドラムンベース由来の疾走感)、キーGメジャーのTVアニメ「ダンダダン」第2期オープニングテーマです。2025年7月発売の楽曲ながらバンドスコア(Vo&Cho/Key/E.G./5弦ベース/シンセドラム編成)が現行流通し、ギター・ベース・ドラムそれぞれの弾いてみた・叩いてみた動画も豊富に実在する、発売から1年強を経ても勢いの衰えない定番曲です。ギター編成はWebSearchで確認を試みましたが、単独プレイヤーによる編成か複数人編成かの確証は得られなかったため、本記事は単一プレイヤーのパッチ切り替え運用を前提にまとめました。 ※設定値はあくまで出発点です。数値そのものより、以降で示す耳での判断基準を優先して微調整してください。
目指す音の分解
- リズムギター: Aメロ・Bメロで細かく展開が変わる曲構成を支えるカッティング/リフの役割。シャウト気味のボーカルに負けない輪郭のはっきりしたエッジ感が理想です。
- リードギター: サビ・間奏で曲の核になるリフを弾く役割。歪みを増やしすぎず、ブーストで前に出す形で疾走感を保ちます。
- ベース: 5弦ベースの低弦を活かし、ドラムンベース由来の細かいビートチェンジに追従する役割。展開が変わっても粒立ちが崩れないことが重要です。
- 展開の多い曲構成でも歪みは溜め込みすぎず、エッジで聴かせるのがこの曲の音作りの軸です。
① ギター:マルチエフェクター設定(GT-1000CORE / MS-3 / G6 / GE系など共通)
Guitar → コンプ(軽め) → ドライブ(薄め) → アンプモデル(クランチ寄り)
→ ブースター(リードのみON) → ディレイ → リバーブ → Amp Out
- アンプモデル設定: GAIN 35〜40%(展開の多い曲でも音が団子にならない上限)/ TREBLE 55〜60%(シャウト気味のボーカルに埋もれないエッジを出す範囲)/ MIDDLE 50%(削らない方針)/ BASS 40%(ベースの低域と被らない上限)/ LEVELは歌を邪魔しない音量が基準
- ドライブブロック: TS系、GAIN 20〜25%、TONE 55%、LEVEL 55%。「歪んでいる」と感じるより「エッジが立っている」と感じる程度に留めるのが判断基準で、これを超えると細かい展開の変化が団子になります
- ブースターブロック(リードのみ): クリーンブースト系、GAINは上げずLEVELのみ+3dB程度。歪み量を増やさず輪郭だけを前に出すのが目的で、ゲインが上がったと感じたらやり過ぎです
- ディレイブロック: BPM93から算出すると、8分 = 60000÷93 ≒ 645ms、付点8分 = 645×1.5 ≒ 968ms。リズムは8分645msを薄くタップし、サビ・間奏のリードリフには付点8分968msを軽く重ねて疾走感を演出します
- リバーブ方針: ルーム系を薄めにMix 25〜30%程度。展開が速い曲のため、深すぎるリバーブは残響が重なって輪郭を潰すので避けます
- パッチ対比表
| 項目 | リズムパッチ | リードパッチ(サビ・間奏で切替) |
|---|---|---|
| GAIN | 35% | 40% |
| ブースター | OFF | ON |
| ディレイMix | 8分/10% | 付点8分/20% |
| リバーブMix | 25% | 30% |
② ギター:マーシャルのみの場合(JCM900 / JCM2000 / DSL系)
- アンプ設定: GAIN 3〜4(音が団子にならない上限)/ TREBLE 6(エッジを出す範囲)/ MIDDLE 5(削らない)/ BASS 4(ベースと被らない上限)/ PRESENCE 4〜5(耳当たりが硬くならない上限)
- ピッキング強弱での展開の作り方: Aメロ・Bメロは手元を絞ってタイトに、サビ・間奏は強めに弾き込んでリフの輪郭を前に出すのが基本です。展開の変化が多い曲なので、ピッキングの強弱だけでもセクションの差を作れます
- 足りない機能への対処: マーシャル単体はディレイ・リバーブが無いため、付点8分968msを再現できる空間系ペダルを1台足すと、サビ・間奏のリフの疾走感が大きく変わります
③ ベース:マルチエフェクター/プロセッサー設定(GT-1000CORE / MS-3 / GT-1B系など共通)
Bass → コンプ → ドライブ/EQ(基本OFF) → アンプモデル(DI+アンプブレンド)
→ Amp/DI Out
- コンプ設定: スレッショルドは指弾き・ピック弾きどちらでも粒が揃う程度、レシオ3:1前後。原曲は5弦の低音弦を活かした細かいビートチェンジに追従する必要があるため、アタック(粒立ち)を潰さない上限がコンプの掛けすぎを判断する基準です
- アンプモデル設定: GAIN 35%(丸くなりすぎない上限)/ BASS 55%(5弦の低域を活かす)/ LOW-MID 50%(削らない方針)/ HIGH-MID 40%(ギターと被らない上限)/ TREBLE 35%(刺さらない範囲)/ LEVELは歌を邪魔しない音量が基準。DI+アンプの比率はDI7:アンプ3を起点に、細かい展開の変化でもアタック感が残る範囲で耳で微調整します
- ドライブ/EQブロック(使う場合のみ): 基本OFFですが、サビでわずかに厚みを足したい時のみ軽いドライブを薄くON。低音の輪郭を失わない上限まで下げるのが判断基準です
- 通常パッチ/サビパッチの対比表
| 項目 | 通常パッチ | サビパッチ(音圧を上げる場面) |
|---|---|---|
| コンプ量 | 軽め(粒立ち優先) | やや強め(音圧優先) |
| DI:アンプ比率 | 7:3 | 6:4 |
| ドライブ | OFF | 薄くON |
| LEVEL | 基準値 | +1〜2dB程度 |
④ ベース:アンプ(DI)のみの場合(Ampeg SVT系)
- アンプ設定: GAIN 3(音が割れない上限)/ ULTRA LO 軽め(団子にならない範囲)/ ULTRA HI OFF(硬くなりすぎない)/ BASS 5〜6(5弦の低域を活かす)/ MIDDLE 5(削らない)/ TREBLE 3〜4(刺さらない範囲)
- 指弾き/ピック弾きでの展開の作り方: Aメロ・Bメロは指弾きでタイトな粒立ちを出し、サビでピックに持ち替えて音圧とアタックを足す使い分けが基本です
- 足りない機能への対処: アンプ単体はコンプの細かい調整ができないため、細かいビートチェンジでも粒立ちを均す外部コンプペダルを1台足すと通常/サビの差が安定します
セクション別の組み立て
- イントロ: リズムパッチで音量を抑えつつ、曲の展開が変わる合図としてディレイを薄くタップします
- Aメロ: ボーカルを邪魔しないようリズムパッチのゲインを絞り、ベースは細かいビートチェンジに追従して粒立ちを優先します
- Bメロ: サビに向けディレイMixとベースの密度を少しずつ上げ、展開の切り替わりを演出します
- サビ: リードパッチに切り替えブースターと付点8分968msのディレイを軽く重ね、ベースはサビパッチで音圧を上げてシャウト気味のボーカルを支えます
- 間奏: リードギターのリフを前に出し、細かい展開の変化に合わせてピッキング強弱で表情を作ります
- アウトロ: 音数を減らし、ディレイの余韻だけを残して疾走感を保ったまま着地します
まとめ
- BPM93のディレイ基準値は8分645ms・付点8分968msです(体感は倍テンポの186に近いドラムンベース由来の疾走感のため、リズムパッチのディレイは薄めのMixが基準です)
- ギター編成の確証が得られなかったため、単一プレイヤーのパッチ切り替え運用を前提にしています
- 「歪みは溜め込みすぎず、エッジで聴かせる」がこの曲の音作りの核心です
- 5弦ベースの低域を活かしつつ、細かいビートチェンジでも粒立ちを崩さないことが判断基準の軸になります
- 次回は同じアニメタイアップ・疾走系ロックの定番曲の音作りも解説予定です
※この設定は実機検証前のドラフトです
設定値は出発点です。数値より耳での判断基準を優先して調整してください。