Orangestar「快晴」はBPM172、キーはC#/D♭の疾走感あるナンバーです。原曲自体がギター・ベース・ドラムを含むバンド編成で制作されており、弾いてみた動画も多数投稿されています。この記事では、マルチエフェクターとマーシャルアンプ単体それぞれで、このバンドサウンドを再現するための設定値と判断基準をまとめました。 ※設定値はあくまで出発点です。数値そのものより、以降で示す耳での判断基準を優先して微調整してください。
目指す音の分解
- リズムギター: 疾走感を支える8分主体のカッティングと、コード感を保ったまま前に出過ぎない厚み。
- リードギター: サビや間奏で伸びやかに歌うライン。輪郭ははっきりさせつつ、刺さらない丸みのある伸びが理想です。
- バンドで2人ギターがいる場合: この曲の実際のバンドアレンジもギター2人体制(もやし/ルワン)です。ギター1は曲を通してリズム担当、ギター2は曲を通してリード担当という役割固定にし、2本を同時に鳴らして分解を作ります。
- 1人で両方を担当する場合(宅録・弾いてみた等): 2本のギターを持ち出せないので、セクションごとにリズム/リードのパッチを切り替えて同じ分解を1人で再現します。
- ミドルを削らずに歪みは薄く重ねる ― どちらの編成でもこの曲のバンドサウンドの土台になる考え方です。
① マルチエフェクター設定(GT-1000CORE / MS-3 / G6 / GE系など共通)
Guitar → コンプ(軽め) → ドライブ(TS系) → アンプモデル(Marshall系クランチ〜プレキシ系)
→ ブースター(リードのみON) → ディレイ → リバーブ → Amp Out
- アンプモデル設定: GAIN 40〜45%(コードを弾いても各音の輪郭が潰れない上限)/ TREBLE 60%(耳に刺さらない範囲の上限)/ MIDDLE 55〜60%(削らない方針。バンド全体で音が薄くならない目安)/ BASS 45%(ベースの帯域と喧嘩しない上限)/ LEVEL はバンド全体の中で埋もれない音量を基準に調整
- ドライブブロック: TS系ドライブ、GAIN 25〜30%、TONE 50%、LEVEL 50%。和音を弾いても濁らない上限まで下げるのが判断基準です
- ブースターブロック(リードのみ): クリーンブースト系、GAINは上げずLEVELのみ+3〜4dB程度。音色を変えずに前に出すのが目的で、歪みが増えたと感じたらやり過ぎです
- ディレイブロック: BPM172から算出すると、8分 = 60000÷172 ≈ 349ms、付点8分 = 60000÷172×1.5 ≈ 523ms。リズムは8分349msを薄くタップ、リードは付点8分523msでフレーズに広がりを出します
- リバーブ方針: ホール系を薄めに、Mix 15〜20%程度。リード時のみ25%前後まで上げて奥行きを足す程度に留めます
- リズム/リードのパッチ対比表: バンドで2人ギターがいる場合は、ギター1・ギター2がそれぞれ下記のパッチを曲を通して同時に鳴らし続けます。1人で両方を担当する場合は、この2パッチをセクションごとに切り替えて使ってください
| 項目 | リズムパッチ(ギター1/1人の場合は基本パッチ) | リードパッチ(ギター2/1人の場合はサビ等で切替) |
|---|---|---|
| GAIN | 40% | 45% |
| ブースター | OFF | ON |
| ディレイMix | 8分/10% | 付点8分/25% |
| リバーブMix | 15% | 20〜25% |
② マーシャルのみの場合(JCM900 / JCM2000 / DSL系)
- アンプ設定: GAIN 4〜5(和音の濁りが出ない上限)/ TREBLE 6(耳に刺さらない範囲)/ MIDDLE 5〜6(削らない)/ BASS 4(ベースと帯域が被らない上限)/ PRESENCE 5(サビで耳が痛くならない上限)
- ピッキング強弱での展開: Aメロは手元を絞って弱めに、サビは強めに弾き込んでゲイン感を上乗せする。ピッキングだけでリズムとリードの音量差を作るのが基本です
- 足りない機能への対処: マーシャル単体だとディレイ・リバーブが無いため、このディレイ計算(付点8分523ms)を再現できる空間系ペダルを1台足すと、サビの伸びが大きく変わります
セクション別の組み立て
- イントロ: リズムパッチで音数を抑え、ディレイは薄めにして曲の入りを整理します
- Aメロ: ボーカルを邪魔しないよう、ゲインとリバーブを最小に絞ります
- Bメロ: サビに向けてディレイMixを少しずつ上げ、期待感を作ります
- サビ: リードパッチに切り替え、ブースターとディレイ(付点8分523ms)をONにして音を開放的に広げます
- 落ちサビ: 音数を減らし、リバーブだけをやや残して余韻を作ります
まとめ
- BPM172のディレイ基準値は8分349ms・付点8分523msです
- ミドルを削らず歪みを薄く重ねるのが、このサイト共通の考え方です
- マルチはブースター+ディレイの切り替えで、マーシャル単体はピッキング強弱で展開を作ります
- 次回は同じOrangestarの「Henceforth」の音作りも解説予定です
※この設定は実機検証前のドラフトです
設定値は出発点です。数値より耳での判断基準を優先して調整してください。