Orangestar「Henceforth」はBPM158、キーはF#/G♭の爽やかな夏を思わせる一曲です。原曲はシンセと生ギターが同居するサウンドで、バンドカバーとして演奏する人も多い曲です。この記事では、マルチエフェクターとマーシャルアンプ単体それぞれで、このバンドサウンドを再現するための設定値と判断基準をまとめました。 ※設定値はあくまで出発点です。数値そのものより、以降で示す耳での判断基準を優先して微調整してください。
目指す音の分解
- リズムギター: 8分刻みで曲全体を軽やかに進める役割。歪みは薄く、コードの粒立ちを残した爽やかな質感が理想です。
- リードギター: サビや間奏で伸びやかに歌うライン。原曲のシンセと張り合わない、丸みのある柔らかな伸びが求められます。
- ミドルを削らずに歪みは薄く重ねる ― この曲の透明感のあるバンドサウンドの土台になる考え方です。
① マルチエフェクター設定(GT-1000CORE / MS-3 / G6 / GE系など共通)
Guitar → コンプ(軽め) → ドライブ(TS系、薄め) → アンプモデル(Marshall系クランチ)
→ ブースター(リードのみON) → コーラス(薄め) → ディレイ → リバーブ → Amp Out
- アンプモデル設定: GAIN 35〜40%(コードを弾いても各音が潰れない上限)/ TREBLE 55〜60%(耳に刺さらない範囲の上限)/ MIDDLE 55〜60%(削らない方針。シンセに埋もれない目安)/ BASS 45%(ベースと帯域が被らない上限)/ LEVEL はシンセの音量に埋もれない程度を基準に調整
- ドライブブロック: TS系ドライブ、GAIN 20〜25%、TONE 50%、LEVEL 50%。和音を弾いても濁らず、原曲の透明感を壊さない上限まで下げるのが判断基準です
- ブースターブロック(リードのみ): クリーンブースト系、GAINは上げずLEVELのみ+3dB程度。音色を変えずに前に出すのが目的で、歪みが増えたと感じたらやり過ぎです
- ディレイブロック: BPM158から算出すると、8分 = 60000÷158 ≈ 380ms、付点8分 = 60000÷158×1.5 ≈ 570ms。リズムは8分380msを薄くタップ、リードは付点8分570msでフレーズに広がりを出します
- リバーブ方針: ホール系を薄めに、Mix 15〜20%程度。夏らしい抜け感を出すため、リード時は付点8分ディレイとセットで25%前後まで上げます
| 項目 | リズムパッチ | リードパッチ |
|---|---|---|
| GAIN | 35% | 40% |
| ブースター | OFF | ON |
| ディレイMix | 8分/10% | 付点8分/25% |
| リバーブMix | 15% | 20〜25% |
② マーシャルのみの場合(JCM900 / JCM2000 / DSL系)
- アンプ設定: GAIN 3〜4(和音の濁りが出ない上限)/ TREBLE 5〜6(耳に刺さらない範囲)/ MIDDLE 5〜6(削らない)/ BASS 4(ベースと帯域が被らない上限)/ PRESENCE 4〜5(サビで耳が痛くならない上限)
- ピッキング強弱での展開: Aメロは手元を絞って軽く、サビは強めに弾き込んでゲイン感と抜けを上乗せする。ピッキングだけでリズムとリードの音量差を作るのが基本です
- 足りない機能への対処: マーシャル単体だと空間系が無いため、原曲の透明感を再現する付点8分570msのディレイと薄いコーラスを足せるペダルを1台追加すると、印象が大きく変わります
セクション別の組み立て
- イントロ: リズムパッチで音数を抑え、ディレイは薄めにして爽やかな入りを作ります
- Aメロ: ボーカルとシンセを邪魔しないよう、ゲインとリバーブを最小に絞ります
- Bメロ: サビに向けてディレイMixとリバーブを少しずつ上げ、期待感を作ります
- サビ: リードパッチに切り替え、ブースターとディレイ(付点8分570ms)をONにして音を開放的に広げます
- 落ちサビ: 音数を減らし、コーラスとリバーブだけをやや残して余韻を作ります
まとめ
- BPM158のディレイ基準値は8分380ms・付点8分570msです
- ミドルを削らず歪みを薄く重ねるのが、このサイト共通の考え方です
- マルチはブースター+ディレイの切り替えで、マーシャル単体はピッキング強弱で展開を作ります
- 同じOrangestarの「快晴」の音作りも合わせて参考にしてください
※この設定は実機検証前のドラフトです
設定値は出発点です。数値より耳での判断基準を優先して調整してください。